こんにちは!営業の渡部です。今回で7回目になります「ITお役立ち情報」ブログです。
当ブログはサイボウズ社のkintoneを使ってみたい、使い始めた、という方向けにお役立ちする情報を
配信していく事を目的に今後も連載していきます。
第7回目は、kintoneの「ルックアップ」を使ってデータ入力の手間を軽減させてみたいと思います。
複数のアプリがあり、それぞれのアプリで同じ入力項目(フィールド)が存在することがあります。
たとえば、顧客情報(顧客名、担当者名、所在地など)であれば、問合せ管理、受注情報、請求管理など
複数のアプリに共通したデータ項目を使うことがあります。
各アプリへその都度、同じデータを入力するのは時間がかかり、入力ミスにもつながりますね。
kintoneでは、「他のアプリから必要なデータをコピーして取得できる機能」があります。
それが「ルックアップ」です。
そこで今回のブログでは、ルックアップを使って、簡易入力ができる案件管理アプリを作成してみたいと思います。
まず、案件管理アプリからルックアップで、下図の商品情報アプリの項目データを取得するようにします。
項目としては次の3つです。
①商品名
②販売単価
③標準原価
案件管理アプリでは、商品情報アプリに登録されている ①商品名、②販売単価、③標準原価 のデータを取得して、
商品明細データを入力できるようにします。
そこで、案件管理アプリのフォームは、下図のように作成しました。
フォームの上段は案件の基本情報で、下段に販売合計、粗利額が算出される商品明細を配置しました。
今回は商品名を取得データのキー項目としますので、商品名フィールドを「ルックアップ」にしています。
商品名フィールド(ルックアップ)の設定で、(A)「関連付けるアプリ」を「商品情報」、「コピー元のフィールド」を①「商品名」
として、アプリ間でデータを取得するためのキー項目を設定します
次に、(B)「ほかのフィールドのコピー」には、②「販売単価」、③「標準原価」を指定します。
この設定を行うことで、取得した商品情報アプリの「商品名」と同じレコード上の「販売単価」「標準原価」を取得することができます。
(C)「コピー元のレコードの選択時に表示するフィールド」には、商品情報アプリから取得するレコードを選択するときの
表示フィールドを設定します。
最後にルックアップの設定値を保存して、フォーム作成へ戻り、案件管理アプリを保存&更新します。
<kintoneヘルプ ルックアップを設定する>
https://kintone.cybozu.com/jp/feature/plugin.html
それではさっそく動作を確認してみましょう!!
案件管理アプリで新規レコード詳細を開きます。
まずは、基本情報(案件番号、顧客名、案件名、案件担当者、確度、状況)を入力して・・・
今回のメインである商品明細の商品名をルックアップで入力していきます。
このまま商品名をブランクで「取得」すると、商品情報アプリの全レコードが選択フォームへ表示されます。
しかしルックアップは、キーワードで絞込みして取得することが可能ですので、ここでは文字列【ローラ】を含む商品名を条件にしてみましょう。
商品名に「ローラ」と入力して、取得ボタンをクリックします。
すると、下図の選択フォームが現れました。
ふむふむ、商品名の文字列中に【ローラ】が含まれるデータだけが表示されてますね!
ここで漏斗マークをクリックすれば、さらに絞込み条件をつけることができます。
参照先アプリのレコード数が多い場合は、これができると助かりますね~♪
入力したいレコードの選択ボタンをクリックすれば・・・
商品名と、それに紐づく販売単価、標準原価のデータを取得できました。 よっしゃ!成功だ!
あとは、販売数量を入力すれば、計算フィールドで作成した販売額と粗利額が表示される仕組みです。
販売額合計、粗利額合計、粗利率も、商品明細にともなって計算表示されました。
このようにkintoneのルックアップは、毎日の入力作業を軽減することができるとても便利なものです。
工夫次第で誰にでも大幅に業務改善ができるところにkintoneの魅力があるのですね。
次回予告!
作成した案件管理アプリでさっそく運用を開始しました。
が、そんなとき、管理部から「部材の仕入値が変わったんで標準原価を見直しまーす」と言われました。
・・・ちょっと待って、商品情報の標準原価はデータ修正するとして、
それをルックアップでデータ取得した側のアプリはどうなるの!?
まさか、対象の商品を入力したレコードはすべてルックアップを再取得しなくちゃいけない??
そんな問題をズバッと解決、kintoneプラグイン!ここに「ルックアップを常に最新の値で自動更新したい!」をお送りします。
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