近年、業務効率を高めたり、紙コストを削減したりというメリットからペーパーレス化に取り組む企業が増えています。しかし中には、「思ったような効果が出ない」「社内に浸透しない」など、ペーパーレス化に失敗するケースもあるようです。そこで今回は、ペーパーレス化が実現しない原因や成功のポイント、導入事例などについてご紹介します。あらためてペーパーレス化のメリットについても触れているので、これからペーパーレス化を導入しようとお考えの方や、ペーパーレス化がうまくいっていないという方は、ぜひご参考にしてください。
- 目次
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- ペーパーレス化のよくある失敗とは
- 従業員がペーパーレス化に取り組まない
- 導入したシステムに慣れるまで時間がかかる
- ペーパーレス化のための体制変更ができていない
- なぜペーパーレス化が実現しないのか
- ペーパーレス化によって作業効率が下がってしまう
- 導入コストがかかる
- システム障害への不安
- 電子化できない書類が存在する
- ペーパーレス化のメリット
- 業務効率の向上
- 長期的な運用コストの削減
- 書類の保管スペースが不要に
- 情報整理が進む
- ペーパーレス化を成功させるためのポイント
- 業務設計の見直し
- 導入前にペーパーレス化による効果を算定する
- 段階的に導入を検討する
- 従業員にペーパーレス化の理解を得る
- JBATのペーパーレスソリューション導入事例
- C&Cビジネスサービス株式会社様
- まとめ
ペーパーレス化のよくある失敗とは
まずは、ペーパーレス化の失敗例をいくつかご紹介します。
いざ導入しても下記のようなトラブルがあれば成功とはいえないため、失敗例をみて原因やリスク回避の方法を分析しましょう。
従業員がペーパーレス化に取り組まない
「従業員がペーパーレス化に協力的ではない」ことが原因の失敗例です。
例えば、パソコンで作成した電子の会議資料をメールなどで共有したのに、受け取った方が紙で印刷してしまうと紙やインクにかかるコストは削減できません。
従業員の中には、パソコンではなく紙で資料に目を通したいと考える方もいらっしゃいます。
どんなにペーパーレス化を進めたくても、その重要性を従業員一人ひとりが理解していなければ計画は頓挫してしまうものです。
導入したシステムに慣れるまで時間がかかる
従業員が「導入したシステムに慣れるまで時間がかかる」という問題もよく浮上します。
ペーパーレス化は一朝一夕でできるものではなく、少しずつでも慣れようとする姿勢が大切です。
しかし、導入したソフトウェアや機器によっては操作を覚えるのに時間がかかったり
中にはITに関して苦手意識を持つ人も多くいます。
こうした従業員を放置してシステムだけを導入してもペーパーレス化の成功は望めないため
しっかりとしたサポート体制も考慮して進める必要があります。
ペーパーレス化のための体制変更ができていない
そもそもの問題ではありますが、「ペーパーレス化を進めるための体制変更ができていない」という失敗談もあります。
ペーパーレス化を行う場合、どうしてもこれまでとは違う業務の進め方になります。
きちんとした体制変更を行うべきですが、導入を急くあまり体制変更ができておらず
ペーパーレス化に失敗してしまうケースもあるようです。まずはペーパーレス化の重要性と目的を社内で共有し
きちんとしたリーダーを立て、明確な数値目標を設定し
スケジュールを立ててからペーパーレスの導入を進めることが望ましいといえます。
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なぜペーパーレス化が実現しないのか
ペーパーレス化の失敗につながる根本的な原因は何なのか気になる方もいるでしょう。
こちらでは、日本でのペーパーレス化の実現が難しいとされる主な原因を5つご紹介します。
ペーパーレス化によって作業効率が下がってしまう
ペーパーレス化は、デジタル機器やシステム・ツールの扱いなどに慣れるまでは作業効率が下がってしまいます。
例えば、去年と今年の資料を同時に確認したいとき、紙ならデスクに並べて見比べることができますが
データ化したファイルを比較する場合は、今までと勝手が変わってくる場合があります。
今までのやり方をそのまま踏襲したほうがいい場合や、デジタル化ならではのやり方に業務を変化させたほうがいい場合
どちらもケースとしては存在するので、まずは業務を行ってる現場が作業しやすい形を実現することが重要です。
導入コストがかかる
長期的にみればペーパーレス化は大きなコスト削減につながる施策ですが
デジタル機器やシステム・ツールの導入にコストがかかるのは避けられません。
また、自社に合わないものを選んでしまった場合、かかったコストを回収できるだけの結果を出すことも困難です。
費用対効果が悪くなることを懸念し、ペーパーレス化が進まないという企業も決して少なくはないでしょう。
システム障害への不安
システム障害への不安から、ペーパーレス化を先送りにしているケースもあります。
紙の書類や資料なら手元にあればいつでも確認できますが、データの場合はシステム障害が起きるとアクセスができなくなりますし、何らかの不具合が原因でデータが破損・紛失するリスクもあります。
バックアップからのデータは復旧や、データセンターを利用したデータ保護など、セキュリティ対策を並行して行うこと
を従業員に受け入れてもらえるよう働きかける必要があります。
電子化できない書類が存在する
法改正により、一般的な契約書をはじめ領収書や請求書などほとんどの書類が電子で管理できるようになりました。
しかし電子化できない書類もいくつかは存在しているため、電子データと紙の両方の運用をする必要があります。
電子と紙を二元的に管理するのが大変という理由も、ペーパーレス化の実現が遅れている要因でしょう。
なお、電子化できない書類は下記のとおりです。
・定期借地・定期建物賃貸借契約 ・宅地建物売買等媒介契約
・宅地建物売買等契約締結前の重要事項説明 ・訪問販売等特定商取引における交付書面
・締結後の契約内容説明 ・マンション管理業務委託契約 ・労働者派遣個別契約
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ペーパーレス化のメリット
こちらでは、ペーパーレス化のメリットを5つご紹介します。
業務効率の向上
ペーパーレス化によって書類を電子化すれば、情報管理がしやすくなります。
必要なときにすぐに検索してデータを閲覧できますし、ペーパーレス化に伴いRPA(Robotic Process Automation:ロボットによる業務自動化)」を導入すれば、発注処理や在庫管理、請求書の処理といった定型業務の自動化も可能です。
時間を有効に使えるため、業務効率化につながります。
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長期的な運用コストの削減
ペーパーレス化は、長期間で見たときに運用コスト削減に効果があります。
削減できる費用は、主に下記のとおりです。
・印刷費用(プリンター・インク・紙にかかる費用)
・電気代などのランニングコスト
・郵送費・紙書類の保管スペース確保にかかる費用
・紙書類の廃棄処理にかかる費用
・人件費(業務効率化による残業の削減)
長い目でみればかなりの費用を節約できるので、コスト削減で浮いた費用を別の部分にあてることもできるでしょう。
書類の保管スペースが不要に
紙書類を保管するためには広い保管スペースや棚、書類を入れるファイルなどが必要ですが、電子データなら不要です。
情報整理が進む
電子データにすることで、情報整理がしやすくなります。検索窓から保管期限の過ぎたデータを探したり
いらないデータのみを削除したり、同カテゴリの資料をフォルダにまとめたりと
必要なデータ・不要なデータの整理が瞬時に行えます。
ペーパーレス化を成功させるためのポイント
こちらでは、ペーパーレス化の成功に近づく4つのポイントをご紹介します。
業務設計の見直し
まず初めに業務の現状を把握することが重要です。
様々な部署で紙を使用している業務をできる限り洗い出し、デジタル化を見越した業務設計に見直す必要があります。
前処理や後処理までしっかりと把握することで改善するイメージがつきやすくなりシステム導入も失敗しにくくなります。
ペーパーレス化による効果を算定する
「紙代やインク代などの印刷費用を月に○万円削減できる」「作業工数が月に○○時間削減できる」など
導入前にペーパーレス化による効果を数値化することも大切です。
効果がいまいちなら導入を見直したり、アプローチを変えたりといった方向転換もしやすくなります。
段階的に導入を検討する
ペーパーレス化が導入されると業務内容が変わるため、従業員の混乱を招く恐れがあります。
新しい作業を覚えて、業務内容を把握して、システムの使い方を学んで、さらに業務に遅れが出ないように進めるというのは現実的に無理があります。従業員への負担を減らすためにも、段階的な導入を検討しましょう。
その都度、従業員の疑問や不満、不安の声に耳を傾け、それらを解消していけば、より取り組みに前向きになってもらえるでしょう。
従業員にペーパーレス化の理解を得る
ペーパーレス化の成功には、従業員の協力が必要不可欠です。
ペーパーレス化を進めたい理由や目的をきちんと共有し、理解を得てから導入に踏み切りましょう。
従業員の中にはITやデジタル化に関して苦手意識を持つ人もいますので
サポート体制を充実させることなど少しでも前向きに取り組めるような提案も合わせて行うようにしてください。
JBATのペーパーレスソリューション導入事例
JBアドバンスト・テクノロジー株式会社が提供する「Qanat Universe ペーパーレスソリューション」は
さまざまなペーパーレス化の課題を解決できます。
AI OCRによる文字認識で、電子データをテキスト化したり、手書き文字を電子化したりできます。
データ連携基盤「Qanat Universe」を利用することで、
紙業務に関する業務フローを一気通貫でデジタル化することができますので
今までペーパーレス化に失敗してきた、という企業様にも自信を持ってご提案できます。
下記にて、Qanat Universeの導入事例をご紹介します。
C&Cビジネスサービス株式会社
JBグループのバックオフィスを支えるC&Cビジネスサービス株式会社(C&CBS)は
出社率100%の業務部門(情報システム室のバックオフィス業務)にてテレワーク7割を達成しています。
FAXを電子化(PDF化)してメールでのやり取りに変えたり、Qanat Universeを使って電子FAXをkintone上で受け取り社内システムと連携させたり、電子ハンコを導入したりと改革を推進。
2019年は年間78万枚使用していた紙を、2020年には40万枚まで削減することに成功しました。
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JBCCグループ業務センターの毎月900件の請求書処理をテレワークで実現
JBCCグループ業務センターでは、取引先からの紙の請求書や、FAXでやりとりしていた納期回答書をPDF化し、様々な製品やサービスをつなぐクラウドプラットフォーム「Qanat Universe」に取り込みます。毎月900件の請求書の処理を自動化する他、手書きの納期回答書への対応も可能にしています。
事例詳細 ≫
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まとめ
ペーパーレス化は、システムを導入すれば全てうまくいくというものではありません。
従業員からの理解を得たり、社内ルールを作成したり、ITインフラを整備したりと、あらゆることに気を配ることでやっと成功がみえてきます。
システム・ツールに関しても、操作性や機能、課題へのアプローチ力、社内システムとの連携、サポート体制の有無など確認すべき点はさまざまです。導入失敗とならないように、自社に合ったものを探してみましょう。
ペーパーレス化についてお悩みの方は、ぜひJBアドバンスト・テクノロジー株式会社にご相談ください。
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