kintone(キントーン)は、顧客管理や案件管理、お問い合わせ管理、社内SNSなどに幅広く活用できる「ビジネスアプリ構築クラウドサービス」です。業務に役立つアプリを自作できる便利なサービスですが、使っているうちに機能面での不足を感じてしまうことも少なくありません。
kintoneを営業部門で利用されている企業も多くいらっしゃると思います。 実際に、kintoneのサンプルアプリにも営業向けのものが多数用意されています。 今回は営業部門でkintoneを利用する際に多い悩みについて、プラグインを活用して解決する方法をご紹介します。
- 目次
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- kintoneプラグインとは
- 顧客管理についての悩みと解決策
- 案件管理についての悩みと解決策
- 日報についての悩みと解決策
- まとめ
1.kintoneプラグインとは
kintoneにおけるプラグインとは「拡張機能」のことです 。kintoneにプラグインを導入すると、機能をカスタマイズすることができます。本来、機能をカスタマイズする際はプログラミングを行う必要があります。
プラグインを活用することで、専門知識がなくてもカスタマイズすることが可能なので、簡単かつスムーズにカスタマイズができます。
なお、プラグイン(API連携サービスなども含む)を使用するためには、kintoneのスタンダードコース(月1,500円/1ユーザー)を契約する必要があります。すでにライトコース(月780円/1ユーザー)で契約している場合は、コースを変更する必要があります。
2.顧客管理についての悩みと解決策
顧客管理システムにkintoneを活用していく中での課題として、
標準機能だと検索に少し手間がかかるという意見が良くあります。 例えば、顧客管理にkintoneを活用する際に、顧客名・部署名・顧客コードといった各種情報をキーに、
該当する顧客を検索したいといった場面があると思います。
kintone標準の検索機能を利用した場合、顧客名・部署名・顧客コード・など、検索したい各情報が記載されたフィールドを選択し、キーワードが含まれている・完全一致するといった条件を設定して、適用ボタンを押した後に検索結果が表示されます。
一度の検索であればよいかもしれませんが、あれこれと思いつく条件に合致する顧客をkintoneアプリで検索する度にこのような作業を繰り返し行うことは手間に感じませんか? そんな時は、kintoneプラグイン
「ATTAZoo +」の簡易検索+を利用することで解決できます。
「ATTAZoo +」の簡易検索+は、レコード一覧画面にレコードの簡易検索機能を追加するプラグインです。 一覧画面上で、検索ボックスを最大6項目まで配置することができます。
kintoneの標準機能だと検索に5ステップほどかかってしまいますが、簡易検索+では2ステップで素早く検索が可能になります。
他にも顧客管理をする上で取り扱い製品別に集計したり、取引高で集計してどこの得意先が伸びているのか取引高が減っているのかといった情報を正確に掴む必要があります。 ところが登録されている情報に表記揺れなどがあると、集計や検索の精度が悪くなってしまいます。
例えば、顧客名を入力する箇所に、Aさんは○○株式会社と入力しBさんは○○(株)と入力した場合に同じ取引先であるにも関わらず「株式会社」の表記が異なってしまう事で取引先別に集計をする際に修正をする必要があります。
kintoneの標準機能ではフィールドは数値又は文字といった分類しか無く細かく表記を統一することができません。 文字列フィールド(1行・複数)には制限が無く文字・数字・記号何でも入力することができます。
kintoneは柔軟なシステムではありますがそれ故にデータ管理を行いたい場面では障壁となってしまうことがございます。社内でデータ入力に関して周知徹底を行うというのも解決手段として考える事ができますがやはり100%というのはなかなか難しい所です。
そんな時は、kintoneプラグイン
「ATTAZoo +」の入力サポート+を利用することで解決できます。
「ATTAZoo +」の入力サポート+は、レコード追加画面・レコード編集画面・レコード詳細画面のフィールドを編集不可や非表示にする「表示制御」機能と、フィールドに入力される文字を制限する「入力制限」機能を追加するプラグインです。 上記のような場合、()←かっこ を禁則文字として設定したり㈱の記号を禁則文字に設定することで、問題を解決することができます。
3.案件管理についての悩みと解決策
次に案件管理システムについての悩みと解決策をご紹介させていただきます。
例えば、
案件管理で、参照している商品マスタの情報が変更された際に案件管理明細の価格情報が更新されず、間違った情報のままになってしまうため一件ずつ明細を確認・修正して大変な思いをしたという経験はありませんか? そんなときは
「ATTAZoo +」のルックアップ+を利用することで解決できます。
kintoneのルックアップ機能は、ルックアップを行った際のフィールドデータをコピーしてくるものでルックアップ元のデータと随時同期をしていないためルックアップ元のデータを変更してもルックアップ先のデータは自動で変更されません。 「ATTAZoo +」のルックアップ+は、レコード編集保存時に、そのレコードをルックアップしているほかのアプリのフィールドを自動的に同期することができます。例えば商品マスタアプリで特定商品の価格情報を変更するだけで、そのマスタアプリからルックアップ使って商品情報を作成している案件管理アプリにも、同時に更新をかけることができます。
更にルックアップ+では
ルックアップ先のデータを同期する条件を設定する事ができます。 例えば、〇年〇月以前の見積データについては既に見積有効期限も過ぎており過去の見積価格で取引をしていて価格据え置きとなっている場合にそちらのデータまで新しい価格に変更してしまうと取引状況と過去見積データで不整合が起きてしまい後から間違った価格で提供しているのか?など混乱が生じてしまうかと思います。
そんな時にはルックアップ先のデータ同期条件で日付=「〇年〇月以降」と設定する事で任意のデータのみルックアップで自動的に同期させることができます。
他にも案件管理において一目でどのような内容の案件なのかを分かるように、
例えば
案件についてエリアやビジネス規模・取り扱い商品などによって属性を分けて案件番号をつけたい、といった事はございませんか?kintoneの標準機能ではレコードに対するユニークなキー情報はレコード番号です。こちらは桁数等の指定は無く1から順番にカウントアップしていく形です。
レコード番号以外で採番をしようとすると手で入力・管理する必要があり入力ミスのリスクもあり難しく思えます。
そんなときは
「ATTAZoo +」の自動採番+を利用することで解決できます。
「ATTAZoo +」の自動採番+は、新規レコード追加保存時に、文字列(1行)フィールドに予め設定した内容で連番を自動で採番します。採番に使用できる文字は固定文字だけでなく、他のフィールド情報と連動する事もできます。また連番の桁数も設定することができるため固定の文字数で採番する事で他のシステムとの連携を考慮して設定する、といった事も可能です。
例えば、案件管理アプリに地域のフィールド、ビジネス規模のフィールドがあった際に、採番ルールとして「年(西暦)+地域+ビジネス規模+連番4桁」といった設定をする事ができ「2023EL0011」といった形で採番ができます。
これにより
レコードの中身を見なくても採番された情報を見るだけで何年のどの地域のどれくらいの規模の案件なのかを一目で見る事ができます。
※例として地域で東日本はEastのE、ビジネス規模のLargeはLとした場合 また、空欄となっているレコードに対して一括で採番する機能や他フィールドとの連動する採番機能もあるため既にExcelで管理していた案件管理表をkintoneにインポートした後に設定したルールで採番をするといった事が可能です。
これにより
手入力やレコード番号で管理していた番号を、自動で採番できるようになり管理がとても楽になります。
4.日報についての悩みと解決策
日報管理にkintoneを活用される方は多くいます。kintoneはモバイル対応もしているため、外出先や帰りの電車の中で日報を提出することも可能です。 kintone活用で便利になる日報ですが、運用する上での課題についてご紹介させていただきます。 例えば、日報をkintoneで運用する上でステータス管理(日報作成者が日報作成後に上司が確認するというステータス変更)のプロセスをつけた場合、上司は日報の確認を一件ずつ行うものの、レコード毎にステータス変更をするためのクリック操作は時間かかり手間を感じてしまいます。
そんなときは「ATTAZoo +」のステータス更新+を利用することで解決できます。 「ATTAZoo +」のステータス更新+は、レコード一覧画面でステータスを一括更新できる機能を追加します。 これにより、日報確認をしてステータスを例えば「日報作成済」から「日報確認済」に変更するにあたってレコードのステータスを一括で更新することができ確認・管理の効率を上げる事ができます。
5.まとめ