ペーパーレスはSDGsにどう影響するのか?取り組みのメリットや効果について解説

2023/07/19

近年、SDGsの観点から日本でもペーパーレスに興味を持つ企業は増えており、すでに実施している、今後の導入を検討しているという企業も少なくありません。
しかし中には、ペーパーレスがSDGsにどう影響するのか、本当に意味があるのか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。そもそもSDGsへの取り組み自体に懐疑的な方もいるかもしれません。
そこで今回は、SDGsに取り組んでいる(取り組もうと思っている)企業やペーパーレスを推進している企業の割合、ペーパーレスがSDGsに与える良い影響、企業がSDGsの一環としてペーパーレス化に注目している理由などをご紹介します。企業におけるペーパーレス化の具体例についても触れているので、ぜひご参考にしてください。

目次
    1. SDGsに取り組んでいる、取り組もうと思っている企業は52.2%
    2. ペーパーレス化を推進している企業の現状
    3. ペーパーレスがSDGsに与えるポジティブな影響
    4. 企業がSDGsの取り組みとしてペーパーレスを選ぶ理由
      1. 環境保全のため
      2. ビジネスにメリットがあるため
    5. 企業が取り組むペーパーレスの具体例
      1. 領収書などの経費処理
      2. デジタル署名の導入
    6. JBAT「ペーパーレスソリューション」導入事例
    7. まとめ

SDGsに取り組んでいる、取り組もうと思っている企業は52.2%

「SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)」を一言で表すなら、世界規模の課題を解決するための共有の指針・目標です。国内外で企業活動を続けるならグローバルな視点を持つことは重要ですし、SDGsは無視できないものといえます。
2022年6月に実施された「SDGsに関する企業の意識調査」によると、SDGsの意味や重要性を理解した上で「取り組んでいる企業は23.6%」「取り組もうとしている企業は28.6%」という結果になっており、半数以上の企業がSDGsに前向きであることが伺えます。

TDB Economic Online「SDGsに関する企業の意識調査(2022年)」

引用:TDB Economic Online「SDGsに関する企業の意識調査(2022年)」
SDGsへの取り組みは国際的に求められているものであり、SDGsに積極的な企業は国際社会からの評価が高まります。
「環境保全や社会貢献などに関心があり、あらゆる社会問題の解決に向けて責任ある行動をする誠実な企業」とみなされるため、ステークホルダーや消費者へのイメージアップにもつながるでしょう。


ペーパーレス化を推進している企業の現状

「ペーパーレス化に伴う2023年度予算」に関する調査によると、「2022年に社内のペーパーレス化」を推進した企業は52.4%です。

ペーパーロジック株式会社「【リサーチ】「ペーパーレス化に伴う2022年度予算」に関する調査」

出典:ペーパーロジック株式会社「【リサーチ】「ペーパーレス化に伴う2022年度予算」に関する調査」
ペーパーレスを推進した理由には、「コロナ禍におけるリモートワーク」「SDGsへの取り組み」「テレワーク促進のため」などが挙げられており、ペーパーレス化をサポートするために導入しているシステムについては「電子ワークフロー(71.1%)」「勤怠管理システム(65.8%)」「経費精算システム(61.8%)」「見積書・請求書発行システム(56.6%)」が多く選ばれています。


ペーパーレスがSDGsに与えるポジティブな影響

ペーパーレスを推進することで、SDGsにポジティブな影響を与えます。
下記、ペーパーレスと関連の深い3つのSDGs項目について表にまとめていますので、ぜひご参考にしてください。

持続可能な開発目標 (SDGs)

ペーパーレスのポジティブな影響

12:つくる責任 つかう責任

・樹木などの資源使用の削減

・廃棄物削減

・紙の製造に関連する森林伐採削減

13:気候変動に具体的な対策を

・紙の使用削減による森林保全

・二酸化炭素排出の削減

・地球温暖化対策

15:陸の豊かさも守ろう

・紙の使用削減による森林保全

・生物多様性の維持



企業がSDGsの取り組みとしてペーパーレスを選ぶ理由

企業がSDGsの取り組みとしてペーパーレスを選ぶ理由

企業がCSR(Corporate Social Responsibility:組織活動における社会的責任)の一環としてSDGsに目を向けるのは珍しいことではありません。では、なぜ多くの企業がSDGsの達成のためにペーパーレス推進を選択するのでしょうか。

環境保全のため

まずは「環境保全のため」です。上の表にも記載したように、ペーパーレスはSDGsの3つの項目と深い関連性があります。
ペーパーレスによって使用する紙が削減されれば、森林伐採による森の破壊が食い止められます。また植物の光合成によって二酸化炭素を削減できるため、二酸化炭素による温室効果にも歯止めがかかるでしょう。環境保全に取り組む企業は、市場における信頼を獲得しやすいといえます。
自然が守られ、国際社会や市場から評価され、さらに企業のブランディングにも役立つ。こうしたプラスのサイクルが回るため、環境にアプローチできるペーパーレスは企業にとって取り組むべき課題といえるのです。

ビジネスにメリットがあるため

もちろんビジネスにも直接的なメリットがあり、その一つが「コスト削減」です。
ペーパーロジック株式会社実施の同調査によると、「どのような場面で社内のペーパーレスが課題になっていると感じるか」という質問に対し、「紙により無駄なコストがかかっている」と回答した方は52.2%と半数を超えています。

ペーパーロジック株式会社「【リサーチ】「ペーパーレス化に伴う2022年度予算」に関する調査」

出典:ペーパーロジック株式会社「【リサーチ】「ペーパーレス化に伴う2022年度予算」に関する調査」
紙代や印刷代、保管するスペースの確保など、紙業務によりかかるコストは膨大です。しかし、ペーパーレス化を推進して少しずつコストを削減できれば、その分別の業務や新しい事業に投資することが可能です。
また、ペーパーレス化が進めば必要な書類などは全て電子データで管理・保管できます。必要な情報をすぐに探せる他、クラウド上でデータを共有・管理すれば自宅や営業先、出張先など社外にいても必要な情報をいつでも確認することが可能です。
テレワークの促進にも一役買いますし、業務効率化による生産性の向上が期待できるため、間接的とはいえ事業売上に貢献できるでしょう。
なお、ペーパーレス化のメリットや注意点については下記にて詳しくご紹介しています。
ぜひ、合わせてご覧ください。

ペーパーレスが必要な理由やペーパーレス実現に向けての注意点について解説

「ペーパーレス化を進めたいのにうまくいかない」という企業もいるのではないでしょうか。そこで本記事では、ペーパーレスが必要とされる理由やメリット、注意点などについてご紹介します。ペーパーレス化に向けて取り組みたいという方は、ぜひご覧ください。

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企業が取り組むペーパーレスの具体例

企業が取り組むペーパーレスの具体例

こちらでは、企業が実施しているペーパーレスの具体例について解説します。

領収書などの経費処理

領収書や請求書、納品書などの経費処理も電子化されているケースが増えています。ペーパーレス化することで経費処理の作業量が少なくなり、経理担当者の負担軽減にもつながります。また、電子化で提出できるため、外出先でもテレワーク対応でも経費申請・承認が可能です。
なお、領収書をペーパーレス化する方法については下記をご覧ください。

領収書をペーパーレス化する方法とは?メリット・ツール選びのポイントを解説

紙業務からの脱却を目指すために、領収書などのペーパーレス化(電子化)は急務といえます。本記事では、領収書や経費処理をペーパーレス化するメリットやデメリット、ペーパーレス化の方法、注意点、導入事例などをご紹介します。ぜひ、ご覧ください。

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デジタル署名の導入

電子契約の導入により、デジタル署名を使用する企業も増えています。
契約書の印刷や製本、押印、郵送などの手間がかかる作業をなくすことで、ペーパーレスはもちろん経費や時間的なコストも削減することが可能です。

政府が推進する「脱ハンコ」で業務改善?メリットや実現方法を解説

政府が推進する脱ハンコには、どのような効果が期待できるのでしょうか。本記事では、脱ハンコの概要や地方自治体の取り組み例、メリット・デメリット、脱ハンコ推進の4ステップをご紹介します。ぜひ、ご覧ください。

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なお、その他のペーパーレス化の方法については下記の記事をご覧ください。

ペーパーレス化の方法は意外と多い?9種類の具体施策とおすすめのシステムを紹介

「ペーパーレス化を進めたいが何をすべきか分からない」という方は意外と多いのではないでしょうか。そこで本記事では、ペーパーレス化の具体的な施策とおすすめのシステムについてご紹介します。ぜひ、ご覧ください。

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JBAT「ペーパーレスソリューション」導入事例

JBアドバンスト・テクノロジー株式会社(以下、JBAT)の「QanatUniverse ペーパーレスソリューション」は、ペーパーレスに特化したサービスです。請求書の振り分けや転記業務、アンケートの電子データ化などあらゆる紙業務に対応できる他、最先端のAI技術を搭載したAI OCR技術によっては、手書き文字でも99.2%という高い読み取り精度でデジタル化をすることが可能です。

JBCCグループ業務センターの毎月900件の請求書処理をテレワークで実現

JBCCグループ業務センターでは、取引先からの紙の請求書や、FAXでやりとりしていた納期回答書をPDF化し、様々な製品やサービスをつなぐクラウドプラットフォーム「Qanat Universe」に取り込みます。毎月900件の請求書の処理を自動化する他、手書きの納期回答書への対応も可能にしています。

事例詳細 ≫

株式会社文理様

FAX受注業務をkintone とペーパーレスソリューションで自動化、作業時間4割削減

株式会社文理様は、取引先からFAX で送られてくる注文書をOCRで読み込みデジタル化することに成功。取引先の業務を変えずにどのように受注処理を改善したのか。バックオフィス業務を取りまとめる担当者の方と情報システム課としてシステム構築に携わった担当者の方にお話を伺いました。

事例詳細 ≫

まとめ

ペーパーレスの実施は、続けていくことでSDGsの達成に貢献できます。また、グローバルな視点を持ち、SDGsという国際貢献をしていくことは、これからの市場を生き抜くためには欠かせないポイントとなってくるでしょう。
もちろんコスト削減や業務効率化など企業にとって直接的にプラスになることは多いので、前向きにペーパーレスの施策をはじめてみてはいかがでしょうか。

なお、ペーパーレス成功のポイントについては、下記の記事をご覧ください。

ペーパーレス化に失敗する理由とは?成功させるためのポイント・メリットを解説

準備不足で導入するとペーパーレス化は失敗します。本記事では、ペーパーレス化が失敗する原因と成功のポイントを解説します。JBATのソリューションシステム「Qanat Universe」の導入事例についてもご紹介しているので、ぜひご覧ください。

ペーパーレス化に失敗する理由 ≫

ペーパーレス化についてのご相談は、ぜひJBアドバンスト・テクノロジー株式会社にお任せください。

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