収益を生まない業務に時間をかけるのはもうやめませんか? データ連携活用のススメ

2021/07/21

企業には様々なシステムやデータが存在しますが、それらから手作業でデータを集めてきて、Excelなどを使って加工していると、そのためだけに大きな工数がかかってしまいます。 こういった仕事は収益を生まないことが多く、さらに人的ミスや漏れによってお客様や取引先に迷惑をかけることもあります。 データ連携を自動化することで、これらの問題を解決することができます。とはいえ、自動化自体にコストや期間がかかっていては意味がありません。 どうすれば低コスト・短期間でデータ連携の自動化を実現することができるでしょうか。

収益を生まない業務に時間をかけるのはもうやめませんか?  データ連携活用のススメ

目次
    1. 業務データを自動連携させずに放置するのはおそろしい
    2. 実際にこんなムダが発生している
    3. 業務システム間の自動連携で問題は解決する
    4. コスト、工数をかけずに短期間で自動連携するには?
    5. システム間の自動連携で収益を生む業務に集中しよう

業務データを自動連携させずに放置するのはおそろしい

業務データを自動連携させずに放置するのはおそろしい

企業には、生産、調達、販売、会計、債権、債務、人事、給与など様々な業務があり、
顧客、取引先、在庫、商品、売上、社員などの様々なデータが存在します。
多くの企業はこれらのシステムを少しずつ構築してきており、データもシステムごとに蓄積していることでしょう。
そのため、 たとえば販売と会計および債権システムで同じ顧客なのに別々のデータベースを参照しているといったムダが発生していることがあります。
それぞれが個別にデータベースを持っているとしたら、追加や変更があった場合には 3 つのデータベースを更新しなければなりません。
これを、このまま放置しておくと、顧客データの修正漏れなどでお客様や取引先様に迷惑をかけて、顧客満足度が下がってしまうということもあり得ます。
そのようなことがないようにきちっとメンテナンスしたり、あるいは複数のデータを比較して間違いがないかなどをチェックしたりしていると、
今度は従業員がそのために取られる時間が増えてしまいます。ムダな残業が発生することもありますし、
もっとおそろしいことには、営業パーソンが肝心の客先訪問に時間をかけられないといったことさえ起こりがちなのです。
つまり業務データを更新せずに放置しておくと、収益を生まない仕事に時間がかかるうえ、お客様や取引先様からの評判を悪くしてしまう怖れがあるのです。

実際にこんなムダが発生している

具体的な事例に基づいて、データを自動的に連携させないために生じている問題を見ていきましょう(社名は全て仮名です)。
【ケース 1】
食品販売業 A 社様は、全国に複数の出荷拠点を持つ流通業者です。
各出荷拠点には、伝票類を印刷するための帳票システムが導入されています。出荷拠点のシステムと本社業務を処理する基幹系システムとが連携されていなかったため、各拠点で データの入力や更新が必要となり、拠点での運用に多大な工数がかかっていました。それだけではなく、データを拠点ごとにバラバラに持っていたために、災害時のデータ復旧に時間がかかってしまい、その間業務がストップしてしまいました。
【ケース 2】
製造業 B 社様では発注システム、受注システムおよび納期回答システムを別々の時期に導入したので、発注データ、受注データおよび納期データが別々に管理されており、 担当者がそれぞれのデータベースを照会しながら、お客様に納期回答をしていました。 そのため、納期回答に時間がかかるうえ、見落としなどの人的ミスも発生し、お客様からクレームを受けることもありました。
【ケース 3】
製造業 C 社様では、 発注書のフォーマットを Excelで作成し、お客様にはそれに注文内容を入力したうえ、メールに添付してもらっていました。 C 社様の営業担当者は、メールで受け取った発注書を自社の受注システムに手入力し、さらに納期回答システムを操作して、納期をメールに書き写してお客様に返信していました。 営業担当者はこの業務に追われ、客先訪問に割く時間が減り、売上を増やすのに大変な苦労をしていました。
【ケース 4】
熱処理業 D 社様では、 取引先が 2 社同時に増えたため、受発注システムの見直しが必要となりました。 取引先ごとにきめ細かい対応が必要なため、データ取り込みや出力処理など複数の追加開発が必要となりましたが、試算した結果、プログラム開発をすれば膨大な工数とコストが必要だと分かりました。
会社ごとに発生している問題は様々ですが、収益につながらない業務に時間を割かざるを得ないため、
ムダなコストが発生している、あるいは発生しそうなことでは共通しています。

業務システム間の自動連携で問題は解決する

それでは、各社の問題はどのようにすれば解決するのでしょうか。
【ケース 1】
A 社様では、各拠点で個別にデータを持っていたため、各拠点でのデータ管理に時間とコストがかかっていました。
また、拠点で災害があると復旧に時間がかかり、その間業務がストップしていました。
データ管理の負荷については、本社の基幹系システムが持つ顧客・取引先データ、受発注データ等と自動連携させれば解決します。
また災害時の業務継続については、何らかの形でバックアップ環境が用意できれば解決します。
【ケース 2】
B 社様では、発注データ、受注データおよび納期データが別々に管理されているために、担当者の作業に時間がかかり、ミスが発生していました。
この問題は、複数のデータを自動連携して、発注入力をすれば自動的に納期回答できるようにすることで解決します。
【ケース 3】
C 社様では、注文内容をシステムに手入力したり、納期回答をメールに手打ちしたりすることで、営業担当者に大きな負荷がかかっていました。
これに対しては、メールの添付ファイルを自動的に受注システムに入力し、納期回答も自動的に行う仕組みを作れば解決します。
そのためには注文データと納期データを連動させる必要があります。
【ケース 4】
D 社様では、取引先が増えたために受発注システムの見直しが発生しましたが、プログラム開発をすると膨大な工数とコストが発生するため、着手できませんでした。
これは、できる限り工数とコストがかからないデータ連携の方法論を採用することで解決します。
つまり、どの会社の問題もデータの自動連携を実現することで解決するということです。

コスト、工数をかけずに短期間で自動連携するには?

コストや工数をできるだけかけずに、しかも短期間で自動連携を実現したいのは、D 社様 に限りません。同じ効果が得られるのであれば、誰もがそう考えるでしょう。
では、データの自動連携にはどのような方法があるのでしょうか。大きく3つの方法があります。
1 つ目は、Excel を活用する方法です。
Excel には、データベースと連携するための機能(インターフェース)が用意されています。マイクロソフト社の ODBC(Open Database Connectivity)が有名です。 このようなインターフェースを使うと、各種データベースに接続して、指定したセルにデ ータを取り入れることができるようになります。またデータベースにデータを入力したり、 更新したりすることも可能となります。
この方式のメリットは、既存の Excel を活用するため、初期費用があまりかからないことです。開発も比較的簡単にできます。
デメリットは、直接データベースにアクセスするためセキュリティに問題があることや、 改修しているうちに作った人にしか分からなくなってしまうこと、
また大量のデータを扱うと処理に時間がかかるということ
です。
2 つ目は、データ連携の仕組みを独自開発することです。
具体的には、データベースからカンマ区切り形式(CSV 形式といいます)でデータを自動的に取りだして、他のシステムのデータベースに一括入力するようなプログラムを開発します。
あるいは、連携用のデータベースを別途作成し、主システムに更新がある都度連携用のデ ータベースを更新し、他のシステムはそれを参照するという方法もあります。
さらに高度な方式として、SOA(Service Oriented Architecture)という考え方に基づいたシステム連携の基盤を構築して、システム同士を連携するというやり方もあります。
どの場合でもメリットは、ユーザーの要望を幅広く取り入れることができるということです。
デメリットは、工数やコストがかかるということです。また技術的にも高度なため内作が難しく、ベンダーに発注することになるのがほとんどです。
D 社様は、この方法で検討していたため、なかなかデータ連携に着手できないでいました。
3 つ目は、データ連携を実現するパッケージソフトを採用することです。
このようなソフトは複数存在します。どれもパソコン上でマウスを使って、データ項目同 士を線でつなぐなど、簡単で直観的な操作でデータ連携を実現できます。
メリットは、プログラム開発をしなくて済むため社内の要員だけで開発でき、コストも期間も最小で済むことです。またパッケージソフトの強みとして、 メンテナンスの手間がほとんどないことも挙げられます。
デメリットは、独自開発に比べると自由度と性能が多少下がることです。ただし実用上は問題ないことがほとんどです。どうしても実現できない要望のみ独自開発する場合もありますが、全てを独自開発することに比べるとはるかにコストを抑えることができます。
データ自動連携を実現する 3 つの方法を説明してきました。この中で短期間・低コストで導入でき、将来にわたって様々な意味で安心できる方法を求めるのであれば、パッケージソフトを活用する方法がお薦めです。

データ自動連携を実現する 3 つの方法


システム間の自動連携で収益を生む業務に集中しよう

システム間の自動連携で収益を生む業務に集中しよう

データ連携を実現するパッケージソフトは多数販売されていますが、その中でも実績があり、豊富なデータ形式を扱える Qanat 2.0 をご紹介します。
Qanat 2.0 のメインの機能は 2 つあります。
1 つは、様々な場所に格納されているデータ同士を結びつける「マッパー機能」です。データの入力側と出力側を線で結ぶだけで、異なるデータベースのデータ項目を結びつけることができます。
もう 1 つは、簡単な流れ図を作るだけでデータの加工・変換順序を定義できる「フロー 機能」です。この機能を使うことでデータ連携を自動化することができます。
自動連携処理はスケジューリング可能です。またエラーがあった場合には、各データベースを元の状態に戻すロールバック機能も備えています。
フロー機能を活用することで、運用スタッフが張り付いて操作する必要がなくなり、運用負荷が軽減されます。
マッパー機能もフロー機能も、お絵かきソフト感覚で直観的に使用することができるので、教育コストもかかりません。
文法や関数などを覚える必要もないので、プログラミング経験のない人でも使いこなすことができます。
簡単に操作できても、接続できるデータ形式が少ないと、できることが制限されてしまいます。
Qanat 2.0 は、Oracle、SQL Server、DB2 といった代表的なデータベースはもちろん AS400 といったオフコンのデータベースとも接続できます。
また CSV や XML といったテ キスト形式のデータファイルや Excel 形式のファイルとも接続できます。
また様々なクラウドサービス(Salesforce、kintone、Amazon S3、@Tovas)とも連携可能です。
先に挙げた各企業様も Qanat 2.0 を採用して、それぞれの問題を解決されました。
A 社様では、基幹システムと出荷拠点の帳票システムをクラウド経由で連携することで運用負荷を大幅に軽減したうえ、拠点での災害時の受注出荷も可能にしました。
B 社様では、受発注処理が自動化されて生産性が向上するとともに、納期回答の漏れがなくなり、お客様からそれまで以上に信頼されるようになりました。
C 社様では、発注情報をメールから所定のフォルダにドロップするだけで、受注処理と納期回答が自動的に行われるようになり、営業パーソンが顧客訪問する時間が大幅に増えました。
D 社様では、Qanat 2.0 の採用でコストと工数がかからなくなったため当初の問題解決ができただけでなく、データ自動連携のプラットフォームができたため、他の問題解決へも既に展開しています。
Qanat 2.0 概要
社内にある様々な業務システムやデータベースから、手作業でデータを集めて加工するのは大変な手間がかかります。
これ自体は収益につながらない仕事であるだけでなく、人がやることなので漏れやミスが発生し、お客様や取引先に迷惑をかけることにもなります。
世の中には簡単な操作だけで自動的にデータを連携するツールがあるので、それを採用して漏れやミスを防ぐとともに運用負荷を削減するのが得策です。
その結果、従業員は収益を生む業務に集中できるようになり、モチベーションが高まります。
最終的には企業の業績向上につながるのは言うまでもありません
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