ペーパーレス化はどう進めればいいのか?よくある理由や注意点、事例を紹介

2023/07/17

本格的にペーパーレス化に乗り出す企業は増えていますが、中には「思ったよりもペーパーレス化が進まない」「効果が実感できない」と悩む方もいるのではないでしょうか。ペーパーレス化は、コスト削減や業務効率アップなどのメリットがある一方で、進め方を誤るとたちまち施策が停滞してしまいます。そこで今回は、ペーパーレス化が進まない主な理由、導入の6ステップ、ペーパーレス化を進める際の注意点などを解説します。ペーパーレス化の事例についてもご紹介しているので、ぜひご一読ください。

目次
    1. ペーパーレス化が進まないよくある理由
      1. ペーパーレス化のメリットが社内に伝わっていない
      2. コストに見合った効果が不明
    2. ペーパーレス化の進め方が重要と言われる理由とは
      1. オンライン・リモートワークなど多様な働き方に対応する必要があるため
      2. 作業効率低下のリカバリーのため
      3. 社内にペーパーレス化を周知するため
      4. 社員のストレス軽減のため
    3. ペーパーレス化を進める6つのステップ
      1. ステップ1:自社の課題を解決できるか調査
      2. ステップ2:自社に適したシステム・ツールの導入
      3. ステップ3:社員の教育
      4. ステップ4:セキュリティ対策
      5. ステップ5:段階的にペーパーレス化を進める
      6. ステップ6:実行と改善を繰り返す
    4. ペーパーレス化を進める上での注意点
      1. 社員の理解を得た上で進める
      2. システム障害などリスク対策をする
      3. 社員教育で知識を高める
      4. 全てをペーパーレスにできるわけではない
    5. JBAT「ペーパーレスソリューション」導入事例
    6. 今後ペーパーレス化が推奨される業界・業種・事業
    7. まとめ

ペーパーレス化が進まないよくある理由

ペーパーレス化が進まない理由として挙げられるのが、主に下記の2つです。

ペーパーレス化のメリットが社内に伝わっていない

1つは、「ペーパーレス化のメリットが社内共有されていない」というもの。
ペーパーレス化にメリットがあることは分かっていても、具体的な効果や先々のビジョンが共有されていなければ、「導入する意味はあったのか」と思われたり、部署や社員がそれぞれで電子データを紙印刷したりということなどが起こります。
結果として、ペーパーレス化が進まないのです。

コストに見合った効果が不明

もう1つが、「コストに見合う効果が分かりづらい」というもの。
ペーパーレス化を進めるには、システムやツールを導入するなどのコストがかかりますが、かかったコストに見合った効果が得られるかどうかを明確に提示しなければ、「費用や手間をかけてまでやる必要はない」「導入の効果はない」と結論を急いでしまう社員も出てくるのです。
ペーパーレス化のよくある失敗について下記記事で解説しています。

ペーパーレス化に失敗する理由とは?成功させるためのポイント・メリットを解説

準備不足で導入するとペーパーレス化は失敗します。本記事では、ペーパーレス化が失敗する原因と成功のポイントを解説します。JBATのソリューションシステム「Qanat Universe」の導入事例についてもご紹介しているので、ぜひご覧ください。

ペーパーレス化に失敗する理由 ≫

ペーパーレス化の進め方が重要と言われる理由とは

ペーパーレスを浸透させるためには、ペーパーレス化をどう進めていくかに意識を向ける必要があります。
こちらでは、ペーパーレス化の進め方が重要とされる理由について解説します。

オンライン・リモートワークなど多様な働き方に対応する必要があるため

これまでのペーパーレス化の施策は、あくまでもオフィス出社を前提としたものでした。
しかし、デジタル社会の台頭とコロナ禍により働き方が大きく変わった近年では、オンラインやリモートワークに対応したペーパーレス化の進め方を検討しなくてはなりません。
電子データを利用できる環境を整え、誰がどこにいても円滑に情報を共有できるようなペーパーレスを目指す必要があるのです。

作業効率低下のリカバリーのため

ペーパーレス化によって仕事のやり方が変わると、どうしても慣れるまでは作業効率が低下します。
そのため、ペーパーレス化を進めるなら作業効率が下がった分をリカバリーできるような施策を合わせて用意する必要があります。

社内にペーパーレス化を周知するため

ペーパーレス化を進めるには、社内ルールの策定と周知が欠かせません。
会社の書類の中には電子帳簿保存法などの法律上の理由から電子化できないものも含まれているため、それらを踏まえた上で分かりやすくペーパーレス化のルールを周知することが求められます。
ルールを定めずにペーパーレス化を進めると、それぞれが独自のやり方でペーパーレス化に取り組んでしまい、結果として作業効率が悪くなってしまうこともあります。
あとでやり方を正すのは労力がかかるため、事前にルールの策定と周知を行うことが重要です。

社員のストレス軽減のため

ペーパーレス化にはデジタル機器の導入が不可欠ですが、社員の中にはデジタルに対して苦手意識を持っている方もいるでしょう。
紙やアナログ作業に慣れた方にとって、デジタルへの切り替えはストレスを感じる原因になります。
ペーパーレス化への社員のストレスを少しでも軽減できるよう、自社に合った進め方を構築し、また「やりづらい」「○○の部分に困っている」など社員からの声を聞いて、適切に進めていくことが求められます。


ペーパーレス化を進める6つのステップ

ペーパーレス化を進める6つのステップ

ペーパーレス化を進める場合、下記の6つのステップを意識しましょう。

ステップ1:自社の課題を解決できるか調査

まずは、自社課題の解決にペーパーレス化が有効かを調査しましょう。
例えば、紙資料の利用が「業務効率の阻害」や「保管スペースの圧迫とコスト高」などの課題を生み出しているなら、ペーパーレス化は有効な手段といえます。
導入にはコストがかかるからこそ、課題にアプローチできるかを事前に調べておくことは大切です。

ステップ2:自社に適したシステム・ツールの導入

ペーパーレス化に役立つシステムやツールはさまざまですが、その全てが自社に合うかどうかは別です。
自社課題にアプローチできることはもちろん、社内システムとの連携や、どのような社員でも使いやすいことなども踏まえて自社に適したものを選びましょう。

ステップ3:社員の教育

ペーパーレス化のルールを社員へ周知し、業務の具体的な変更点や注意点などを教育します。
例えば、文書の取り扱いや保管、情報共有の方法などは、これまでのやり方と大きく変わる部分です。
できるだけ混乱なくペーパーレス化を進めるためにも、社員への周知・教育は徹底しましょう。

ステップ4:セキュリティ対策

電子データは外出先でも閲覧できる分、紛失や盗難といったセキュリティリスクも考える必要があります。
きちんとしたセキュリティ対策を行う他、電子データの持ち出しに関する規則を定めるなど、社員のセキュリティ意識の向上も図る必要があります。

ステップ5:段階的にペーパーレス化を進める

ペーパーレス化は段階的に進めましょう。全ての文書を電子化するというようにペーパーレス化を一気に進めてしまうと、自社の社員の混乱を招くだけでなく、請求書や注文書のような書類の場合は、取引先の企業にも負担をかけてしまうでしょう。
まずは社内向けにペーパーレス化の実施を通知し、段階的にペーパーレス化を進めて徐々に範囲を広げるようにします。
取引先の企業にも、ペーパーレス化を進める旨を連絡し、理解を得ることが大切です。

ステップ6:実行と改善を繰り返す

ペーパーレス化の施策は、実行と改善を繰り返しながら行いましょう。
ペーパーレスを導入してみたけどうまくいかなかった、というケースも少なくありません。
何がダメなのか、どうすれば自社に噛み合う施策になるのかを考えながら正解を模索することが重要です。


ペーパーレス化を進める上での注意点

ペーパーレス化を進める上での注意点

こちらでは、ペーパーレス化を進める上で意識すべき4つの注意点をご紹介します。

社員の理解を得た上で進める

ペーパーレス化の変化に最も対応するのは現場にいる社員です。社員の理解を得ないまま施策だけが一人歩きすると、社員の不安や不満を煽る結果になってしまうでしょう。
「協力できない・したくない」と施策に否定的になる社員も出てくるかもしれません。
ペーパーレス化の主旨を社員へと説明し、現場の声も取り入れた上で実行に移しましょう。

システム障害などリスク対策をする

システム障害が起こると電子データの閲覧ができなくなります。
業務が停滞することで、社内や取引先との間で何かしらのトラブルが発生する恐れもあるでしょう。
「オフラインで作業できるようにデータのバックアップを取っておく」など、システム障害へのリスクヘッジを行うことが大切です。

社員教育で知識を高める

社員のITリテラシーが低いままだと、ペーパーレス化は進みづらくなります。必要に応じて適宜社員教育を行い、全ての社員が変化に対応できるようにしましょう。
社内全体での教育体制の構築はもちろん、部署間・チーム間での小規模の勉強会を実施するなど、デジタルに苦手意識を持つ社員にも手を差し伸べられる仕組みを作ることが望ましいといえます。

全てをペーパーレスにできるわけではない

全てをペーパーレスにできるわけではない、ということを理解しましょう。
先でも述べたように、法律上、紙で提出しなければならない公的書類もいくつかあります。
自社で扱う書類の中で、どの範囲を電子化するか判断し、対応できるものから徐々にペーパーレスの範囲を広げていくと良いでしょう。


JBAT「ペーパーレスソリューション」導入事例

JBアドバンスト・テクノロジー株式会社(以下、JBAT)の「QanatUniverse ペーパーレスソリューション」は、ペーパーレスに特化したサービスです。
請求書の振り分けや転記業務、アンケートの電子データ化などあらゆる紙業務に対応できる他、最先端のAI技術を搭載したAI OCR技術によっては、手書き文字でも99.2%という高い読み取り精度でデジタル化をすることが可能です。

JBCCグループ業務センターの毎月900件の請求書処理をテレワークで実現

JBCCグループ業務センターでは、取引先からの紙の請求書や、FAXでやりとりしていた納期回答書をPDF化し、様々な製品やサービスをつなぐクラウドプラットフォーム「Qanat Universe」に取り込みます。毎月900件の請求書の処理を自動化する他、手書きの納期回答書への対応も可能にしています。

事例詳細 ≫

株式会社文理様

FAX受注業務をkintone とペーパーレスソリューションで自動化、作業時間4割削減

株式会社文理様は、取引先からFAX で送られてくる注文書をOCRで読み込みデジタル化することに成功。取引先の業務を変えずにどのように受注処理を改善したのか。バックオフィス業務を取りまとめる担当者の方と情報システム課としてシステム構築に携わった担当者の方にお話を伺いました。

事例詳細 ≫

今後ペーパーレス化が推奨される業界・業種・事業

請求書や領収書、申請書の作成や記入、基幹システムへの転機入力、テレワークの推進、電子データのテキスト化など、紙業務に関する悩みを抱える企業は多いもの。
そのため、ペーパーレス化は業界・業種・事業などを問わず、紙での業務を行っている全ての企業におすすめといえます。例えば、製造業において顧客情報や商品管理などをバインダーで行っているところもあるでしょう。
ペーパーレス化を推進することで、それらの情報を紐づけて一元管理できますし、書類を保管する場所の縮小・有効利用、コスト削減、バックアップの確保などもできるようになります。
領収書をペーパーレス化したいと考えている方は下記記事をご参照ください。

領収書をペーパーレス化する方法とは?メリット・ツール選びのポイントを解説

紙業務からの脱却を目指すために、領収書などのペーパーレス化(電子化)は急務といえます。本記事では、領収書や経費処理をペーパーレス化するメリットやデメリット、ペーパーレス化の方法、注意点、導入事例などをご紹介します。ぜひ、ご覧ください。

領収書をペーパーレス化する方法 ≫

まとめ

ペーパーレス化は推し進めれば成功するというものではありません。定着させるには社員の協力を得る必要がありますし、電子データを扱う上でのリスクもあるため、セキュリティ対策などにも力を入れながら少しずつ導入を進めることが重要です。
まずは自社の課題を見つけ、ペーパーレス化によって解決できるかを検討してみましょう。

その上で自社に適したシステム・ツールを選択し、ルールの策定や社員教育も行いながら、ペーパーレス化を進めてみてください。
ペーパーレス化についてお悩みの方は、JBアドバンスト・テクノロジー株式会社にご相談ください。

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